
筋トレ前に糖質の摂取をすすめる記事、ネットでよく見かけませんか?
理由の1つが、筋トレ前の糖質が筋肥大に有効と思われているからです。
この理由は間違ってはいませんが、条件が付きます。
条件を満たさなければ、筋トレ前に摂取した糖質がお腹に残ってしまうかもしれませんよ。
糖質で筋肥大効果を高めるために、何が必要なのでしょうか?
目次
筋トレの時間が長ければ、筋トレ前の糖質が筋肥大に有効
筋トレ前の糖質が筋肥大に有効になるのは、筋トレの時間が長い場合です
筋トレの時間に影響される理由は、糖質自体に筋肥大の効果がないためです。
筋肉はタンパク質でできており、筋肉のエネルギー源としてグリコーゲンが貯蔵されます。
グリコーゲンの分だけ大きく見えるかもしれません。
しかし、暖炉にくべる薪のように、一時的に体積が増えているだけなのです。
糖質は筋トレのエネルギー源になる
糖質は筋トレのエネルギー源になります。
筋インクを動かすときにATP(アデノシン三リン酸)を消費します。
しかし、筋肉の中のATPはわずかしかなく、1秒程度しか持ちません。
不足したATPは、再合成して補います。
ATPの再合成の仕組みは3つあります。
クレアチンリン酸系・解糖系・有酸素系です。
大まかな分類は以下の通りです。
ATP再合成の仕組み | 材料 | 強度 | 供給時間 |
クレアチンリン酸系 | クレアチンリン酸 | 高 | 短(7,8秒) |
解糖系 | 糖 | 中 | 中(30秒) |
有酸素系 | 酸素 | 低 | 長 |
糖質は、それなりの運動強度に耐えられて持続力もあるエネルギー源です。
中程度の負荷で回数を増やす、筋肥大目的の筋トレに適しています。
筋トレ前の糖質が筋肥大に有効かどうかはエネルギー源になるかで決まる
筋トレ前の糖質が筋肥大に有効かどうかは、エネルギー源になるかで決まります。
筋トレの総負荷量に影響するためです。
総負荷量とは、重量×レップ数(回数)×セット数で決まります。
糖質をエネルギー源にできれば、レップ数を増やせます。
その結果、総負荷量を増やせて、筋肥大効果を高められるのです。
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筋トレの時間が短ければ筋肥大に影響なし
筋トレの時間が短ければ、筋トレ前の糖質は筋肥大に影響ありません。
エネルギー源にならず、総負荷量を増やせないためです。
トレーニング時間が短ければ、主なエネルギー源はクレアチンリン酸系になります。
解糖系の影響力が強まる前にトレーニングが終わります。
クレアチンと筋肉中の糖質だけで事足りてしまい、筋トレ前に摂取した糖質を使いません。
摂取した糖質を消費しないため、総負荷量が増えず、筋肥大に影響しないのです。
40分以内の高強度トレーニングなら、筋トレ前の糖質は総負荷量に影響しないようです。
筋トレの時間が長ければ筋肥大に有効
筋トレの時間が長ければ、筋トレ前の糖質は筋肥大に有効です。
エネルギー源になり、総負荷量を増やせるためです
トレーニング時間が延びれば、主なエネルギー源が解糖系に変化します。
筋肉中の糖質だけでは足りなくなり、食事から吸収した糖質もエネルギー源に充てるようになります。
筋トレ前に食べた糖質を使えるため、総負荷量を増やすことができ、筋肥大の効果を高めることができます。
50分以上の中強度トレーニングなら、筋トレ前の糖質は総負荷量を増やせるようです。
まとめ 筋トレの時間が長ければ、筋トレ前の糖質が筋肥大に有効
筋肥大と筋トレ前の糖質の関係について説明しました。
筋トレ前の糖質が筋肥大に有効になるのは、筋トレの時間が長い場合です。
糖質がエネルギー源に切り替わるまで、少々時間がかかるためです。
筋トレの時間が長ければ、筋肉に貯蔵した糖を使い切り、食べた分も使われます。
食べた分をエネルギー源に回せるため、筋トレの総負荷量を増やせるのです。
HIITや1,2セットの筋トレを毎日している場合は、糖質よりもクレアチンのほうが有効です。
もしくは、20分ほどの有酸素運動で解糖系を作用させてから、HIITや筋トレをするとよいでしょう。
解糖系を作動させて、糖質を筋肥大に使いたくありませんか?
筋トレってつらいですよね。 筋肉が多くなれば代謝が上がるし、ストレスに強くなります。 モテやすくもなります。 …